浦戸湾の渚200702
「アルバイトして買ったカヤックで~」のUチューバーがアカメを釣った渚です。ルビーのような赤い目をしたアカメはモンゴルのイトウ、アマゾンのピラルクーと並ぶ淡水・汽水の怪魚です。でかいのは1m半もあり、ここ浦戸湾と四万十川河口および宮崎県に棲息しています。アカメに惹かれて苦節十年、人生を踏み違えた人もけっこういるようなのに、昨日今日の若造に易々と釣られたのではオレの人生は何だったのかと、藤井7段にしてやられた中年棋士のような悲しみを背負ったヒトも、、ちなみに拙宅からこの渚まで歩いて3分ほどです。
向こうは三里の造船所200303
あのUチューバーはこの木の間にハンモックを吊り、渚に温泉をつくり、釣った魚で自炊して夜釣りでメートル級のアカメをやっちまったのですが、それがオレんちの裏の渚の軽い出来事であったことが妙に納得できないのです。
干潮時には歩いて渡れる渚200124
風と海流の関係か、ゴミひとつない渚と、山のようにプラゴミが集まる渚があります。ここ浦戸湾は生活域に隣接した渚なので、ある意味仕方のないことかもしれませんが、南の果ての西表島、日本海の隠岐島、おそらく地球上のあらゆる孤島の特定の渚に世界各国の文字が印刷されたペットボトルや何やらが吹き寄せられています。
別地点にある温泉君のおたのしみの跡200124
遊んだあとはちゃんと片づけられていました。
裏の渚でゴミ拾いする釣師さん 200702
ある日90リットルのゴミ袋とトングを持って裏の渚でゴミ拾いをしていると、ルアーを投げちゃ引き、投げちゃ引きしていた釣師がシーバス=スズキを掛け、軽くのされた穂先の向こうにエラ洗いの飛沫が見えました。彼は、引き寄せた魚をメジャーの上に置き、写真を撮り、そっと海にリリースしました。
スズキはセイゴ→フッコ→スズキと名を変える出世魚です。この日の獲物はセイゴとフッコの間くらいの大きさでしたが、聞けば今のは恥ずかしいほどの小物であって目下70㎝超えに挑戦しているのだそうです。「ラインは何号? ルアーは? 色は? 形は?」と質問しているうちに意気投合し「この辺りにはアカメもいるようですが」と水を向けると「実は自分も何年か前ここでアカメを掛けた。そろそろ帰ろうかと思って糸を巻いていたときガツンと来た。1メートルを超えていた」等々やおら能弁になって盛り上がったことでした。
ひとしきりお喋りしたあと彼はぼくが持つごみ袋に目をやって「ボランティアですか?」と聞くから「まあそんなもんです」と応えたら思うことがあったらしく一緒に拾ってくれました。4~5日通えば渚はピカピカになりますが、九州に大洪水をもたらした大雨の翌日には、新たに流れ着いたゴミが散乱し、元の木阿弥でした。
200710記 つづく
高知の今
高知市春野甲殿川200705
土手の向こうは太平洋の甲殿川河口で
セイゴ?フッコ?スズキ×を掛けた瞬間の釣師
レンズはキャノンM6用22㎜単(旧レンズ換算35㎜)
200705
釣ったスズキはエラ洗い
スズキ料理は洗いが一番とつい駄洒落が、、
レモンや何やと一緒にアルミに包んで焼き
バターを落せば美味いという人も
ここから10分ほど走った仁淀川河口には
橋の上から文句なしの大きさのスズキが見えます