嘆けとて月やはものを思はするかこち顔なるわが涙かな (西行)
西行法師⇒若き日の佐藤義清は、宮中警護に当たる「北面の武士」だったので恐らくは筋骨隆々たる男子であったかと思われますが、なぜか23歳の若さで出家しました。諸説あるなか、さる高貴な女性に恋慕し失恋したからという女性週刊誌的な理由が好まれます。頭を石にぶち付け、死んだらお仕舞い、生きていたら僧になるという賭けをし、たまたま生きていたものだから出家したというウソかホントかわからない説もあります。
古来ヤマトの人々は、かなわぬ恋を嘆き、悲しみを月に託して歌を詠みました。「かこち顔なる」とあるように自省を伴う哀しみの涙は三十一文字に必要不可欠な要素です。喜怒哀楽とりわけ「哀」についての感情を日本の詩人ほど深く掘り下げた民族はないでしょう。それは和歌と漢詩を比較すればすぐにも証明できることなので後日触れます。
この段
無理やりくっつけたいので^^!
話は金山にもどります
尾去沢坑内の掲示写真 2013.05.26
尾去沢鉱山は708年に発見されました
同じ尾去沢で749年に長坂金山が発見され
平安時代後期、奥羽藤原三代の繁栄には
「尾去沢の金が大きく貢献した」
「その産金が~奈良東大寺の大仏の造営に使用された」
と坑内の案内文にあります
東大寺の大仏殿は平安末期の1181年に平清盛の命令で焼き払われます。焼失した東大寺再建の勧進(寄付集め)のため当時69歳の西行は老骨に鞭打ち、鈴鹿峠を越え、恐らくは愛知県⇒静岡県⇒神奈川県⇒東京都⇒群馬県⇒栃木県⇒福島県⇒宮城県⇒秋田県(の尾去沢鉱山を覗いたかどうか)⇒岩手県と(徒歩で)渡り、その100年後にマルコポーロが「ジパング」と呼んだ黄金の国=奥州平泉へ向かうことになります。
たまたま西行と同じ69歳のぼくは昨夏
似たような道を原付バイクで走ったことですが
機械の馬に跨がっても結構な距離でした
奥州平泉の藤原秀衡を訪ねた西行は、話をまとめ「砂金4500両」の寄進を請けて東大寺再建に貢献するわけですが、話はややこしく西行が平泉を後にした翌1187年「頼朝の追手から逃れた義経が平泉に入ったことが発覚すると、鎌倉と平泉の対立は決定的となり、送金は途絶えました。奥州藤原氏が滅亡したその翌年、西行は73歳の生涯を閉じます*」*ネット「平泉を訪れた人々」より
それから500年ほど経て「奥の細道」を歩いた松尾芭蕉は「夏草や兵どもが夢の跡」と詠み、日本の高校生は皆この名句を暗記させられることになります。骨肉相食む頼朝と義経の争いは「鎌倉殿の13人」でも描かれたかと思われますが、惜しくもぼくは野良仕事で忙しく見逃しました。
ちなみに別ネットには「大仏造営に対して藤原秀衡が施入した滅金の金は五千両であり、頼朝は五分の一の千両であった。このことで頼朝は激しく嫉妬して奥州を手に入れることを誓ったのであろう」との説もあります。しかしカネの多寡で「嫉妬」した頼朝が切れて「やっちゃれ」と本当に考えたかどうか、ヒトの心は誰にもわかりません。巨大な軍事が独裁者の感情だけで動くものかどうかは今のロシア中国から類推しても微妙なところであり、歴史を主観で捉えると面白い読み物にはなりますが、まあねってことです。
ちなみに金4500両を2023.01.24の相場で換算すると
1円玉=1グラムの金が8,957円なので
1両41グラムとして4500両⇒17億円になります
たったの17億円かよ
すると頼朝は3億円ちょいか
FA後は500億だ600億だって数字もある
可哀ソ、そりゃ嫉妬するわ
と考えてはあかんのです
通貨価値は揺れ動くものだし
手掘りと機械掘りの金を、時代を超えて
同列に換算するなんて出来っこないからです
あえて比較するなら金1グラムに籠められた
ヒトの純粋な労働量で測るべきでしょう
尾去沢鉱山の模型 2013.05.26
なんじゃこれはと思ったら
尾去沢鉱山の坑道をパイプでなぞった立体模型なのでした
千年がかりでヒトが造った地下都市です
観光坑道でも一人歩きは怖いのに菜種油に火を付けて
この道を行けといわれたらどうしましょ~~!
電球に照らされて明るく見えますが
狭い坑道の奥には坑夫の人形が置かれています
灯明ひとつを頼りに暗黒の閉所で働けと言われたら
さあどうなんだろ、自分にできるだろうか
よほど強い信念ないし他者の支えがなければ
まず精神的に持たないだろうと思います
尾去沢鉱山坑内の展示絵 2013.05.26
絵だから強調していますが
モッコとツルハシで細い鉱脈を掘り進んだ穴は
およそ、このようなイメージだったかと
プレートがせめぎ合う日本列島は地震の巣でもあります
「えご」を背負い闇と光の間を行き来した女子は
何を思ったのでしょうか
北海道夕張市の道の駅「夕張メロード」の展示写真 2015.10.13
これは石炭の採掘現場です
地下深く潜ると地熱で気温が上がります
作業は薄暗がりの中で行われたはず
フラッシュを焚いたら男女とも
裸同然の姿で働いていたという絵です
金銀銅石炭その他は
このような地下労働の産物であり
その上に黄金の宝飾品があり
物語があることを知りました
2023.01.30記 つづく
< 2023年の現在史 >
1/25(水) 20:00配信のヤフーニュースに「イーロン・マスク氏、コロナワクチンの副作用を告白”数日間死ぬかと思ったよ”」との記事があります。多くの「書き込み」の中でオヤと思うものがありました。国会議員も厚労省職員もワクチン接種の有無を語りませんが、理由はコレかも…1例のみ転載します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9b1941ee8a87d024c80c0ea0c0820f990e18ece7
世界的に影響力ある方の発言でワクチン信者も少しは目を覚ますだろう 自分の家族や身内に接種後死者や重篤な副反応が出た方は目が覚めている インドがファイザーと揉めて機密扱いの契約書を暴露した事で決定的となった ワクチン欲しいだろと足元を見た契約内容だ 何が起ころうと製薬会社は責任を負わない 納期、価格はファイザーが決める 死者や副反応が出ても公表しない 政府が責任を負うというものだ 従って悪い情報を公表する事は出来ない 公表すれば賠償責任を負うことになる 裁判は問題があった場所ではなくアメリカのファイザーのお膝元の裁判所となりどちらが勝つかは火を見るより明らかだ 接種後にお亡くなりになられた方の因果関係が認められないのも頷ける 公表されている日本国内での接種後死者は2000名近いが厚労省へ報告が上がった分だけであり殆どは報告すらされていない 実数はとんでもない数字だろう 目を覚ませ