ひとり旅 240215 日本所々(31) 日高昆布 厚葉昆布 利尻昆布

 

 

 

 

 

日高 釧路 利尻

 

 

北海道様似町の昆布採り2015.10.15

 

フェリーで苫小牧へ渡り海岸線を東に向かうと

日高町新冠町、新ひだか町浦河町、様似町、えりも町とつづき

そこで採れた昆布は「日高昆布」として全国へ配送されます

スーパーの棚には当たり前のように日高昆布が並んでいますが

採取の現場を見たのは初めてでした

 

 

北海道の10月の磯  2015.10.15

 

胴付き長靴を胸までたくし上げ

フードを被ってゴム手袋を付けると

ウェットスーツを着たようなものですが

 

 

2015.10.15

 

寄せる波に洗われると

浮力で重心が上がり足元不如意になります

うっかりすると胸から水が入るので

たまに打ちつける大波には要注意です

 

 

2015.10.15

 

竿を片手に

掻き集めた昆布を提げ

 

 

2015.10.15

 

陸に上がると

仲間が待っています

 

海岸沿いの道路から青い合羽のおじさんたちを見ていると

生業とするにはいささか小振りな作業だなと思いました

自家消費か小遣い稼ぎの昆布拾いなのでしょう

 

昭和30年代ぼくがまだ子どものころ

高知県宿毛市の松田川河口では青海苔(アオノリ)採りが盛んでした

親父とお袋は夜明け前から大八車を押して出かけ

日が上がるととれたての青海苔が滴を垂らして戻りました

それを道端に張った藁縄に干すのが子どもの役割ですが

湿気を帯びた南風まぜ⇒まじが吹くと傷むので

せっかく干した青海苔を取り込まねばなりません

そんなことから東西南北の風をひっくるめて

「ニシキタコチにマジがかり」という

やけくそみたいな風況用語を覚えたものです

 

 

厚岸町の看板より  2016.09.26

 

翌年また車中泊しながら

羅臼根室、釧路とまわりました

 

 

厚岸町の昆布漁  2016.09.26

 

こちらは本気の昆布漁

北方領土が近い根室の昆布船は

長い竿を海底に差し込み

幅広厚手の「長昆布・厚葉昆布」を引揚げます

 

 

帰路を急ぐ昆布漁船  2016.09.26

 

おそらく昆布漁には

時期、時間、場所において

厳密なルールがあるはず

漁を終えると各船一斉に帰港し

 

 

秋の浜で天日干し  2016.09.26

 

浜で待ち受けた、ぢいちゃん

ばあちゃん、おかあちゃん

せっせと昆布を広げます

 

 

厚岸の浜  2016.09.26

 

採ったばかりの

幅広肉厚の長昆布を

強い日差しに晒すと縮んでしまいますが

水で戻すと元の姿になるのは

ワカメと同じです

 

 

厚岸港で天日干し  2016.09.26

 

美味しんぼ」がヒットしたのは

採る、作る、味わう三原則を

絵で紹介したからではないでしょうか

 

高級料理をいきなり目の前に置かれても

美味いかどうかをかみ分けるには経験が要ります

市場を物色し自分で作ってみるのが一番ですが

料理を知識として知るだけでも

盛られたお皿が別物になります

 

そのむかし

蕎麦づくりの名人をお呼びして講習会をひらいたところ

昆布は「利尻昆布」が一番ですと強調するので

昆布にも色々あることを知り

スーパーの棚を見る目が変わりました

蕎麦一杯食べるにしても板場を知ると

知らないとでは味の解釈がちがいますね

 

 

ネットより

 

名人御用達の利尻昆布

暖流と関係があるようです

2024.02.15記 つづく

 

 

 

 

< 2024年の現在史 >

天候の関係で延期になった

H3ロケットの打ち上げが2月17日に行われます

成功を祈ります