ひとり旅 231001 日本所々(29)  処理水 核汚染水 報道各社

 

 



 TBS 9/28(木)配信 

国慶節と日中平和友好条約締結45年を祝う行事に出席した自民党元幹事長二階俊博氏は、原発処理水の海洋放出に中国が強く反発していることについて「お互いに科学的かつ理性的に問題を処理しなければならない」と述べ、コメント欄で猛反発を買いました。

 

「お互いに?ですか? 日本にも問題があるとでも言いたいのでしょうか? さすが、親中派のドン。中国に対して、謙虚で少し忖度した言葉を選んだのでしょうけど、そんな謙虚さは海外では特に中国には通用しないんじゃないですか?」「福島原発処理水の海洋放出を開始した直後にも尖閣諸島周辺海域や太平洋で、中国の漁船団が漁を行っていたことは事実であり、言い換えれば、日本周辺海域は安全であることを中国の漁船団が証明しているのではありませんか」といった論調が反発のホネです。中国が主張する「核汚染水」に乗じ、媚中外交に対する不満が一挙に吹き出た観があります。

 

 

Digital朝日新聞よりPC画面撮影後転載  2023.09.28

 

Digital朝日新聞 9/28(木)配信

一方、同じ行事を取材した朝日新聞の見出しは「中国大使、処理水問題には触れず 友好条約締結45周年の記念行事で」とあり、二階氏の発言については「(日中)両国の平和は、アジアの平和、ひいては世界の平和につながるという信念を持ってお互いに努力をしていかなければなりません」「両国間の問題の解決のために”賢い知恵”が必要だと強調した」とあります。

 

TBSさえ触れた「お互いに」発言をカットし、いかにも朝日らしく中国に忖度し、中日和平友好条約締結45周年を祝いました。この記事に読者のコメントを求めれば異論正論が山盛りになるはずですが、案の定コメント欄は封鎖されています。当たり障りのない記事にはコメント欄を開放しているにもかかわらず、批判が予想される記事は書き込み禁止だなんて、いかがなものかと思いますね。おれの言うことは聴け、お前たちは語るなという専制のにおいがします。2014年に従軍慰安婦記事が誤報であったことを認めた頃からまあそういう新聞だとあきらめていますけど…

 

 

夕刊フジ9/26配信

高市早苗氏、処理水問題で中国に毅然 真正面から反論 “最後の一滴まで安全性確保”〝親中派〟去り岸田政権に変化?」と題した夕刊フジは (社の体質として当然のことながら^^) 朝日新聞とは正反対の論調です。本文中「高市氏の演説は、林芳正前外相のあいまいな発信と異なり、堂々と明確でしっかりした反論だった」と処理水問題を逸脱し、政治家論にもちこんだ一文もあります。

 

ただしコメント欄は開放しており「何で太平洋側でサンマ獲ってる中国漁船のことを言わないのかな」という分かりやすい中国批判もありました。「同じ海域の日本漁船が採ったものは危険だから禁輸、中国漁船団が採ったものは問題無し」では奇怪しいという指摘です。

 

 

 FNNプライムオンライン9/26配信

高市大臣、中国への反論は”急きょ入れた”処理水めぐりIAEA総会で激しい応酬 、突出した輸入規制は中国のみ」には、高市大臣をフォローした引原大使が「中国にはトリチウムの年間排出量が福島第1原発の5倍から10倍の原発もあると再び反論した」とあります。

 

関連各紙を眺めての印象ですが

高市大臣と引原大使の発言

とりわけ引原大使の詰めの一発は強烈で

そこに踏み込まなければ「処理水・核汚染水」記事は

ほぼ意味がないと思われます

 

結論的に言えば、あなたは今の中国

習近平体制に賛同するのか、それとも

頼りなくはあるけれど真面目な日本を肯定するのか

どっちなんだ? という問いに発した議論です

 

この稿だらだらと長く書いていましたが

ぼくの私的な思いを載せるより

下記のやりとりをご覧になる方が有益かと思いました

(安芸高田市議会のチマチマした応答よりずっと面白いです)

 

吉村洋文府知事の記者会見 処理水をめぐる対中国観

https://www.youtube.com/watch?v=-clzSjbZ4fI

 

2023.10.01記 つづく