ひとり旅 220612 ハノイのバイク事情(6  BMW 水平対抗エンジン 4時間耐久レース 井上尚弥

 

 

 

ハノイ 2019.10.24

 

何屋さんかは分かりませんが

店頭に置かれた古風なドイツ車で

水平対抗エンジンだからBMW

オフ用タイヤがワイルドです

 

 

速度計 2019.10.24

 

近づいて細部を点検すると

古いパーツに味があります

部品を寄せ合って形がつくられ

積もった時間に磨かれて

カッコよかったです

 

速度計には160㎞/hの表示があります。それほどのスピードは出ないないだろうし、出たとしても制御できるとは思われませんが、メーターの数字は高いほど格好がよいからでしょう。この旧式バイクだと100㎞/hも出せば快感が恐怖に変わるはず…

 

大きな声ではいえませんがぼくは400㏄のオンロードで130㎞/hを体験したことがあります。背中を曲げて重心を落とし、風圧を避けながら右手を強く握ると前方の道路幅が急激に狭まります。元投手イチローがライトで拾った球を三塁めがけて矢のように飛ばす「レーザービーム」は球速130㎞/hほどです。してみれば、ぼくはイチローの全力投球に乗ったことになりますが、小石を踏んだら一巻の終わりなのでバカな遊びはやめませう(--!

 

ちなみに

ボルト選手の最高速が45㎞/h

ケイリン選手は70㎞/h

大谷翔平と佐々木朗希のフォーシームが160㎞/h

このあたりが人力の限界です

 

若いころバイクで北海道を走ったとき鈴鹿の4時間耐久レースに出たというレーサーと出会いました。スズカはメーカー支援による宣伝のためのレースだと思っていましたが、彼は個人の情熱で企業メセナを集めたそうです。(どの会社にもカネがうなっていた1980年代の話です)

 

スズカの直線コースを最前列の席から見ると目の前を右から左へ黒い影がよぎります。コーナーをひらりひらりと舞ってきたバイクが、ここぞとばかりぶっ飛ばすので、レースをじっくり見たければ観客席の上段に移動した方がよいです。そのときの最高速は300㎞/hになるそうだから素人のバイク乗りとは異次元の世界です。

 

「コーナーに突っ込むときは?」「150㎞/hほどに落してバイクを傾ける」「曲がり切れなかったら?」「バイクと一緒に滑ってコース脇のクッションにぶつかる」「……w」「当たる寸前に尻をクッションに向けるのがコツだ」「……?」「浣腸されたような気がする」というから世の中には色々な趣味をもつヒトがいるものです。

 

 

ドラム式ブレーキ 2019.10.24

 

今はディスクブレーキが主流ですが、これはドラム式。ディスクのように効きすぎて前につんのめることはありません。いかにも手作り感ありありで、なんか嬉しいですね。Crossover a life and playを謳うぼくの愛バイクCross Cub110もドラム式です。

 

 

エンジン 2019.10.24

 

こちらにシリンダーがひとつ

あちらにもシリンダーがひとつ

あちらとこちらが行ったり来たりする

BMW特有のつくりです

 

水平対抗エンジンは平たいので、重心が下がる、震動が少ないという利点はありますが、横に出っ張るのが欠点です。このエンジンを搭載した二輪はBMWのみ、四輪だとスバルとポルシェがあります。かつて買い換えに迷ったとき車オタクがスバル車を勧めてくれました。オタク自慢のスバル⇒水平対抗車を借りて走ってみましたが、普通の道でカーブを曲がっても重心が低いことによるメリットは実感できませんね。スズカのカーブに突っ込んだら違いはあるのでしょうが、まあ素人には関係のないことです。BMWには乗ったことがないので何ともいえませんが、二輪だと体を沈めるだけで車体が安定するのでエンジンの位置が低ければそれなりの効果はあるでしょう。BMWには根強いファンがいます。

 

水平対抗エンジンのピストンは

ボクサーが繰り出すパンチに似ているので

「ボクサーエンジン」とも呼ばれます⇩

 

井上尚弥vsドネアの試合は凄かったです。ビデオの早送りみたいなフットワークとともにピストンパンチが、目の前から、あの速度で飛び出したら逃げようがないと思いますけど、それをひょいひょいとかわすドネアも大した選手なのでしょう。しかし第1ラウンドで一発くらいました。

 

試合の全容(みじかいです)

世紀の一戦を見逃した方はどうぞ

https://www.youtube.com/watch?v=E8urEs3_SYc

 

プロの解説(おもしろいです)

https://www.youtube.com/watch?v=yaGjeUcdASM

 

ついでに

ハーレーダビッドソンはV型ツイン方式、しかも

両者を微妙にズラすことによって特有の震動と爆音が生まれ

それが乗り手をヤクザっぽく悦ばせます

後部席でサングラスのお姉さんが、つんと澄まして

黒髪をなびかせたりすると完璧ですね

そんな人生が欲しい方は

今からでも遅くありません

がむばりませう

2022.06.12記 つづく

 

 

 

< 2022年の現在史 >

今日の日経新聞」2022.06.12によると「3団体統一世界バンタム級王者、井上尚弥が10日もっとも権威があるとされる米ボクシング専門誌“リング”が発表する全階級を通じた最強ランキングPFPパウンドフォーパウンドで1位に選出されたそうです。「PFPは階級の差がなかったものと仮定した場合、だれが一番すぐれたボクサーかを比較検討する考え方」であり「ヘビー級統一王者マイク・タイソン」も名を連ねているそうだからきっと凄いことなのでしょう。

 

むかしボクシングをやっている若い子と付き合ったことがあります。朝から机に臥せっているから「なんかあったのか?」って訊くと「リンゴ半分しか食べてない」と、試合前の減量中なのでした。リンゴ半分で殴り合いするのも可哀そうだなと思いながら練習場を覗きに行くとリング上の彼は別人でした。裸の井上尚弥選手は見事な筋肉の持ち主ですが、あの体は食事制限を乗り越えて作られたものでしょうね。ボクシングはリングの上でも下でも過酷な闘いが続くとんでもないスポーツです。

 

東京の某編集長から

「ブログが消えていますよ」とメールをもらいました

何かの拍子に触っちゃいけないボタンに触ったようです

ちょっと付け足して

再度アップします