ひとり旅 220131 China編(4 風間深志 開高健 モンゴルのイトウ コロナ
おれらバイク好きにとって風間深志はオフロードの神サマです。1984年にネパール側からエベレストへバイクで標高5880メートルまで、翌1985年には中国側からチョモランマへ6005mまで駆け上がりました。北タイの住人が「息ができるか」とご心配の^^! のカラコルムのクンジュラブ峠4693mから更に1312m上昇するには、ガソリンと空気を混合させるキャブレターの調整さえ必要らしく、薄い酸素はライダーの肺機能にも影響するので肉体的にも難事業のようです。
南極? 北極? 氷上を行く風間深志
ネットより
1911年にノルウェーの探検家ロアール・アムンセンが南極点に向けて橇を引いた81年後、バイクのタイヤにスパイクを付け、零下ン十度の氷上を走る日本人があらわれました。風間深志は1987年にバイクで北極点へ、1992年には南極点に到達しています。「そんなことをして何になる?」と問うことなかれ、ヒトがやっちょらんことをやるところに人生の妙味があるからです。そして一番乗りだけが歴史に名を刻みます。
パリ・ダカールラリーのひと幕か? ネットより
今にして思えば経済絶好調の1980~90年代は、カネの上に文化の花が咲き、社会が常識を超えた遊びをおおらかに認めた時代でもありました。「そんなことをして何になる?」と他人の勇気を阻害するのではなく、オレもやってみたいけど叶わぬ願いを他者の冒険に託したわけです。強制されたわけでもないのにベトナムの戦場へ向かった開高健は「輝ける闇」を上梓したあと、アマゾンの樹上で銛を片手にピラルクーを狙い、モンゴルの川でイトウ狙いのルアーを引きして多くの読者を魅了しました。
モンゴルのイトウ!!!
職場の同僚にもらったリリース時の写真
まぼろしのイトウをいきなり見せられたので
どう反応したものか戸惑いました
開高健の釣行に触発され、オレも一発モンゴルでイトウをと夢見た読者は多いはずですが、本当に現地に行って竿を振ったヒトは珍しいです。書き手の遊びは原稿のタネ探しでもありますが、只のサラリーマンがジェット機で中国へ飛び、レシプロ機に乗り換えてウランバートルに降り、凸凹道をランドクルーザーで揺られるには、カネと時間とカテイの諸々を突破せねばならず、まあ大変といえば大変ですが、そこらあたりが時代と人生の興味深い関係式ではあります。
経済が収縮し、善男善女が掌の小世界に没入する時代には、どうしたって思考がうつむきがちになりますが、斜にかまえて他人の冒険を羨むより「あんたもやってみたら? スマホなんか放っぽってさ、面白いことがあったら教えてよ」と背中を押したい気持ちがぼくにはあります。
釣り上げたイトウをリリースする元同僚
写真同上
草原を行く、たぶんロシア製のランクル
写真同上
草原の羊 写真同上
ずっとまえ日本でいえば高校生にあたるモンゴル人女子がふたり拙宅に1週間ほど滞在し、別れの日にモンゴル式ハンバーグを作ってくれました。座卓を囲み怪しい英語で訊いたかぎりモンゴルでは肉が主食らしいのですが、ネットをさぐると今どきの食卓には米も麦もあるようです。ジンギスカンの時代がずっと続いているわけではないから当然のことでしょう。それにしても、この風景から稲作を連想するのは困難です。
船ではなく舟橋?
写真同上
やまとことばで川を「わたる」といえば、小舟でゆられたり、ヒトの背に乗せてもらったり、上下する浮橋でバランスを取ったりすることです。わたれば小一時間かかる川幅を機械ですっ飛ばす動作には別のことばが要るのかもしれません。
見たことはないけれど
なぜか懐かしい風景です
これぞ草原w 写真同上
ぼくの父はこの草原の向こう
一昨年は、父が残したわずかな言葉をたどり
木のない大地を馬の背の高さで見渡したあと
日ソが争った「ノモンハン」の周辺を
車で揺られる予定でしたが
コロナでおじゃんです
2022.01.31 記 つづく
付記/ しつこくコロナ記
「進まぬ3回目接種 遅れた前倒し判断 副反応忌避感」と題した産経新聞2022.01.30/ 20:13配信のYahoo!ニュースがありました。例によって「早期接種の必要性」を強調した誘導記事なので中身は読まなくてもわかります。サンケイは硬派右派の頑固新聞かと思っていましたが、一昨年の米大統領選で朝日毎日共同時事と同じ路線を歩み始め、あれあれお前もかと思っていたところ根拠不明のコロナ⇒ワクチンのすすめ記事を流すに至り、下記引用のごとく書き込み諸子の反感を買っています。
憲法が補償するところの思想信条の自由はとても大切です。その思想信条という名の思い込みは、ヒトが見たり聞いたりする言葉でつくられ、やがて宗教的信念へと変わります。すると違う言葉で正義武装した人々との信念の争いに進展することだってあるわけで、過去ご紹介してきた井上正康医師の見解を感情レベルで否定する人もいます。
話を単純化し、政府医師会系の「ワクチン推進論」vs YouTubeにも睨まれた井上医師による「オミクロンはもはや風邪説」のどちらが正しいのか? その多くがワクチンを打ちかつ苦しんだ人々の声を引用します。▼この手のネット記事は夜間に流通し昼間は見えないところに置かれがちです。ご興味の方は検索してください。記事よりはらはらする書き込みの山です。ぼくが読みたいのは「もはや風邪」説への筋立てた反論なのですが、どこにも見当たりません。
「浜松市の公式感染者動向では接種未接種の差異なし」「ワクチン3回でも4回でも海外では感染拡大~話の辻褄が合わないんだよな」「国会議員や厚労省の職員の多くが接種していないことがわかり」「打てば打つほど自分の免疫系統を破壊するという説の方がよっぽどしっくりくるのです」「ワクチン未接種で只今発症して3日目、熱も下がり食欲もあり元気です~親戚からワクチンを打たないからだと非難されています」「モデルナ打って高熱出して結局感染して熱出して???」「発熱、倦怠感ならまだしも脳梗塞、心筋炎、大動脈解離、心筋梗塞、失明などの報告もたくさん挙がっているし」「コロナだけが病気ではないので」「3回目をなんとしても打たせたい政府や厚労省は異常。ちゃんとした説明が必要」「医師ですが、1回目接種で翌日に胸部絞約感が出て、死を意識しました」「医者ですが~mRNワクチンはそもそも癌ワクチンとして開発されてきた経緯がありますが、効果以上に副反応の強さが著しく、治験が中止になったものが殆どと聞いています」「副反応という言い方すらおかしく、普通なら副作用ですよね? 一般的に副作用はデメリットばかりなんだけど」「インフルエンザでの死亡率0.1%、オミクロン株での死亡率は0.003%だそうですよ」
「現行のワクチンは、
免疫反応を起こすもととなる物質がちがいます
従来のものは死滅・弱毒化したウィルス
現行のものは遺伝子のみを注入し、自細胞でつくり上げます
それで炎症が起こりやすいのです
しかも遺伝子は初期株のものですし、抗体もオミクロンには対応しない
重症化を防ぐとか、後遺症を防ぐとかTV では言われますが
説明書き・メーカーの添付文書にはSARS-Co-2による感染症の予防
としかありません。そういった効果をめざした薬品ではない
メーカーの添付文書にはこうあります
12歳未満を対象にした臨床試験は実施していない
本剤と他のSARS-Co-2に対するワクチンの互換性に関するデータはない
厚労省のHPで閲覧できますので、配布された説明書き
メーカーの添付文書にしっかり目を通すことをお勧めします」
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以上無数の書き込みの極一部です。
もし以上のつぶやきに対する筋立てた反論がありましたら
お教えいただければ幸です