ひとり旅 220120 China編(3 インパール 敦煌 ウルムチ オミクロン
サッカー少年が洞窟に閉じ込められて有名になったタイ北部チェンライの友人宅に居候し、広い畑を眺めながら四方山話をしていると、ここは物価が安く気候的にも過ごしやすいので退職後ゴルフ三昧しながら余生をたのしむ人たちが多い。しかし彼らの話題は「孫と病気と年金」に要約される。わるいことではないんだけど「なんだかね~」ってことでした。こちらも年寄りじみた話には興味がないので孫と病気…は立ち消えですが、人生も後半をだいぶ回り生老病死が身に迫ると病の話は避けられません。彼から届いたメールは「もしかしたら痛風ですか?」と仲間をみつけて嬉しそうな書き出しでした。
ぼくのトシになって無病息災はありえません。コロナで日本に閉じ込められてはや3年目、足引きの病をひきずり鎮痛剤で誤魔化しながら隠岐島、五島列島、対馬とバイクで走ったことですが、長く苦しんだ末とりあえず小康を得た今「なんだかね~」の彼が持ち出した持病の話題に苦笑し「吸うな飲むな痩せろ」という快癒三法を伝授しました。まあどうでもいいことですけど…
メコン川下りの川船
手前はオーストラリア人
むこうはセルビア人
2018.09.17
2019年の夏、彼の案内で北タイの田舎道をおんぼろバスに揺られ、国境の橋を越えてラオスに入り、1泊2日のメコン川下りをしました。旅好きは旅をしながら次の旅を考えるものです。細長い川船にゆられ次々と変わる対岸の風景を飽きることなく眺めつつ、来年はインドからビルマは「インパール」を抜けてタイへ戻る旅を計画している。一緒に行かんかと誘われたのですが、その年ぼくはどうしても行きたかったベトナム北部のディエンビエンフー(フランス軍敗退の町)を走り回ったのでインパール作戦(日本軍敗退の道)をたどることはできなかったです。英語とタイ語が自由な日本人の案内がなければ気安くたどれる道ではないので惜しいことをしました。
川船を下りて少数民族の村を訪ねた
水浴びする男の子 2018.09.17
彼は今インパールの続きとして「パキスタン、カラコルムを抜けて敦煌まで歩く」ひとり旅を計画しています。下調べに手間はかかるものの国内より外国滞在歴が長い彼にとって出来ない旅ではなく「コロナが緩くなったら」動くとか。そのためには「禁煙禁酒」し体力づくりから始めねばとハナシはまたしても病にもどりました^^!
水浴びする女の子 2018.09.17
緑とてない未舗装の道をバスで行くのは大変やろな。標高1000mのカイバル峠から見上げる山々ってどんなだろう。目的地の敦煌は新疆ウイグル自治区と接する甘粛省にある。パキスタンから入ればウイグルを通らざるをえない。UNIQLOや無印あたりではたぶんウイグルという言葉は禁句だ。今は警備がきついだろう。怖いけど付いて行きたいなと思っています。
習近平国家主席が新疆ウイグル自治区を訪問しウルムチ(烏魯木斉)で爆発事件に巻き込まれたのは2014年のことでした。その翌年彼は北京発ウルムチまで列車の旅をしています。「2015年のことですから小さなことは忘れてしまいましたが、とにかく町に武警が多く~青い目の中国人達が大手を振って歩く光景では無かったことを思い出します。~北京行きの2等寝台では、夏休みを終えて北京近郊の大学に帰る学生達と二晩一緒に過ごしましたが、政治的な話に突っ込める状況ではない暗さが漂っていました」とのこと。当時の記録書類がタイに置いているそうなので「ぜひ読ませて」と頼みました。
オミクロン
彼は昨年暮れに帰国、滞在したあとシンガポールを経由してプーケットに向かう予定です。「オミクロンでバンコク入国後の検疫が厳しくなり、7日間高級ホテルでの部屋隔離」が義務づけられるが、それはイヤだから「部屋の外に出られるプーケットに行かざるをえず」「まだ最終的な入国許可書はタイ外務省から来ていませんが、PCR陰性証明などの手続きのために関空に向かいます」とのこと。1月14日に関空を立ちました。
つづくメールには「プーケット、ホテル隔離3日目です。もう一度PCRで陰性となれば、23日にはチェンライに帰れます。日本に帰国する前から5回の検査をくぐり抜け、最後の6回目の扉が開くのを待っています」「タイ入国は、バンコクでしたが、オミクロンが広がり、今のスキームは高級ホテルの部屋に7日間缶詰状態となります。観光産業で成り立っているこのプーケットは、Sandboxというスキームで、検査で陰性であれば、ホテル近辺の移動は許されます。精神的にはゆっくりできますが、自分で陽性にならないように管理しなければなりません。特に、観光気分でやってくる外国人がマスクをせずに屯する飲み屋やビーチなど、酒好きのわたしも今回は仲間入りしておりません」等、今どき海外を行き来するにはこのように煩雑な手続きが要るようです。勝手ながら引用させてもらいました。
「Yahoo!ニュース コロナ」で検索すると関係記事が一杯出てきます。一等大切な「重傷者・死者」に触れず、ひたすら「感染者数」で恐怖を煽る偏向ぶりなので記事はすっ飛ばし、書き込み欄をじっくりご覧になると意義深いかと思われます。前号で紹介した井上正康医師は「日本人よ正気を取り戻せ」と鋭い目で静かに語ります。その発言が正しければコロナ騒ぎは終息に向かったとしたものでしょう。南アのオミクロンは終わりかけたようですし、アメリカの大谷翔平応援団はだいぶ前からマスクも付けずに叫んでいます。
非難決議
本日付けのYahoo!ニュース
中国がウイグルで「ジェノサイド」仏下院、非難決議を採択
「フランス国民議会(下院)はこの決議で、中国によるウイグルに対する暴力行為は人道に対する罪およびジェノサイド(集団殺害)に相当すると正式に認定する、とほぼ全会一致で可決された」とあります。 2022.01.20 Yahoo!ニュース jiji.com
だから日本も続けという声が
ネットを支配していますが、さて
それは下院の決議であって
フランス政府の公式見解ではない
中国では2022年2月4日から冬季オリ・パラが始まる
フランスは2024年にオリ・パラを控えている
日本は2030年の冬季オリ・パラを誘致している
2001年に中国はWTOに加盟し
西側の市場と技術を得て舞い上がった
100均UNIQLO無印にかぎらず
今やChina製品のない店はない
Chineseからかつての謙虚な姿勢は消えた
机の下で相手の両足を押さえた上で
居丈高な言葉を投げつける
「中華民族の偉大なる復興」の意味が
10年後の今あきらかになった
世界に向けて喧嘩を打った中国は
経済、技術、軍事力を磨いた
日米欧のメディアに影響力をもち
心理戦でも勝利を得たやに見える
Yahoo!ニュース他の書き込みには
岸田政権しっかりせえという批判が圧倒的だが
時流に乗って国家経営を過つと大変なことになる
ざっくりそのようなことを考えながら日本国の方向性を眺めていますが、もちろんぼくていどの者が得られる二次情報で正確なところはわかりません。というよりぼくは報道の刺激的な見出しと裏腹に「では何が伏せられたのだろう?」と逆読みしてしまうネット民のひとりになりました。
今ウイグル問題がクローズアップされているけれどチベット、南モンゴル、法輪功はどうなのか。いつしか香港の記事は消え、一帯一路で港湾を取られたスリランカ、パキスタンのニュースが紙の新聞にあらわれることもない。同じイスラム教を戴く中東諸国からウイグル支援の声はまったく聞こえない等々不思議なことだらけです。
先の衆院選で防衛大卒元防衛大臣高知1区の中谷元氏が当選し人権担当大臣に就任しました。選挙区外なのであえて事務所を訪ねパンフをもらいましたが、いさましい文面のわりに「中国」という文言は見つからず、選挙からだいぶ日が経ちましたが大臣は今も沈黙をづづけています。2区で当選した前高知県知事尾崎正直氏のパンフは、県知事のような作文といえば失礼ですが、抽象的な言葉しか見つからず、高知駅前に立つ坂本龍馬のFRP像を見上げて「なんだかな~」って感じです。
短いことばで政治を論ずるのは危険なので
しばらくだらだらと点描することになりそうです
2022.01.21記 つづく