230831 ひとり旅 四国所々⑥ 徳島県那賀町 オフロードバイク 免許 限界集落

 

 

 

 

徳島県那賀町岩倉  2023.07.03

 

四国のまんなか標高1000mを超える山々に囲まれた細道のどんづまりに岩倉集落があります。オフロードバイクが好きな人には「剣山スーパー林道」がある所だよと言えば目の色が変わりますね。

 

 

全長100㎞ 剣山スーパー林道 2023.07.21

 

むかし鳴門市と高知市を400㏄のオンロードで往復していたころ同じ道を行き来するのもナンなので、あえて異境の森に分け入ったものです。やがて排気量と登攀力は比例しないことが分かり250㏄のオフロードに替えました。石ころだらけのダートを駆けるならタイヤとサスペンションに命をかけたオフ仕様のものです。が、今となってはレースまがいの乗り方をするトシじゃなし、山道をとことこ走って写真を撮るなら原付二種の110㏄で必要充分です。

 

 

剣山スーパー林道を行くオフ乗り  2023.07.21

 

日本列島は北から南までほぼ完璧に舗装され、今となっては土煙を残してムシクれる「剣山スーパー林道」がオフ乗り最期の秘境になりました。日本製オフロードバイクの秘力をフルに発揮できる場はもはや日本にはありません。パワー全開で駆けたいヒトはフランス発⇒セネガル行きの「パリ・ダカ」へどうぞ^^! メキシコには「BAJAバハ1000」もありますね。

 

 

メコン河畔ラオスの宿場町にて  ホンダBAJA  2018.09.17

 

もう5年も前のことになりましたが、タイ北部からメコン川を下る途中、一泊したラオスの宿場町をぶらぶら歩いていると道沿いにホンダのBAJAバハが見えました。オニヤンマみたいな2つの目玉が爬虫類を思わせるオフロードです。なんでこんなところに?と見とれていると庭で一杯やっていたお兄ちゃんが手招きしてくれました。BAJAは車高が高いので足付きが悪いというか、乗り手に問題があるというか、まあ街なかの舗装路をちょっとそこまでというバイクではありませんが、泥だらけの山道を行くには恰好の乗り物です。バイクを指差してお兄ちゃんに目配せしかるく跨いで日本を思い出しました。ラオス語なんて分かるわけもありませんが、笑顔と身振りで意気投合し、ご相伴にあやかってBeerlaoで乾杯したことでした。趣味は言葉の代わりになります。

 

 

安芸高田市でお騒がせの中國新聞 周防大島  2023.08.27

 

今となっては遠い昔の高校生のころ無免許運転で二度つかまり簡易裁判所に二度坐らされました。担任に蔑むような目で見られ家庭謹慎という名目で登校を拒否されましたが、来るなと言われると行きたくなるのが人情で、学校の周りをうろうろしていたら担任と出くわし、ばつが悪い思いをしたこことを覚えています。当時はまだ大雑把な時代で無免許だからといって犯罪者扱いされることもなく、たいして罪の意識もなかったですね。

 

高校を出て埼玉県は浦和市で読売新聞の配達員をしていたころ、配り終わって朝飯を食っていたところへ業界用語で「不着」の電話が鳴りました。自転車の前後に本紙+スポーツ紙を260部ほど積み込んでポストへ入れるのが日課でしたが、うっかり抜かすこともあり配達所に戻り着いたら新聞が余っていることがあります。ヤバイなと思っていたところへ所長の声がしたので慌てて飯をかっこんでバイクに飛び乗りました。角を曲がったところで赤い郵便車が目の前一杯に広がり、そこで記憶が消えています。救急車の中で目を覚まし、病院でふくらはぎを縫ってもらいましたが、5 センチほどの傷痕は今も残っています。

 

そんなこんなで

無免許運転は危険です

タバコは吸わない方がよい

酒もほどほどにしとかないと体力落すよ

などと…無責任なつぶやきを (汗

 

 

限界集落」の那賀町岩倉  2023.07.03

 

野鳥の声が渡る

急斜面の小さな畑で

おばあさんが野良仕事をしています

 

標高1000mほどの山間にある

岩倉地区では4人の姿を見ました

皆それなりの年齢であり

子どもの声は聞こえず

訪ねて来る人といえばバイク好きか

郵便屋さんくらいのものでしょう

 

 

山口県屋代島南海岸 廃田と廃屋  2023.08.28

 

四国の中山間地を歩き回った大野晃高知大学教授が1990年ころ「限界集落」という熟語を作りました。30年ほど前のことだから大野教授は、ある余裕をもって未来予測したはずですが、21世紀も半ばに入った今「人口の半数が65歳以上で集落の機能を維持できない」ムラは四国のみならず全国至る所に出現し、その多くは「限界」を超え、廃村になりつつあります。山奥や海沿いの寒村に、雨戸を閉め、朽ちるにまかせた家々が草木に埋もれる様はさみしいものです。

 

気がつけば我が拙宅の団地でも至る所に無人の家屋が出現しています。選手交替して若い家族が新築すればまた賑やかになりますが、過ぎ去る旧町民と新たに入居する新町民が追いかけっこするなか、少子高齢化の波を感じざるをえません。風に吹かれてバイクを走らせていると色々なことが思われます。

2023.08.31記 つづく